ユーフォニアムやバリトンなどは、ピストンヴァルヴからボトボト落ちてくるツバ(本當は水蒸氣が殆どらしいが)が結構氣になる。樂器に最初からツバ受けのポット(一般にウォーターポットと呼ばれてゐる)を装着してあるものもあるが、全ての機種が装着出來るやうに設計されてゐる譯ではない。また、ポットが装着出來るやうに設計されてゐるモデルも、肝心のポットが開發されてゐない場合がある。そこで、ワタシが發明したポットを紹介したいと思ふ。
・ヤマハ製ユーフォニアム用、ウォーターポット「ポットちゃん」!
高校の頃考案し、實際に長年使ってゐた。一時期小遣稼ぎに、希望者へお頒けしてゐたが、作るのがえらい面倒なので、もう作ってゐない。ヤマハのユーフォニアムであれば、YEP−621Sを除いた全てのユーフォニアム(製造番號の新舊を問はず)に使用出來る。特許を取らうかと思ひ、その手の協會まで行って相談するにまで至ったものの、特許を取るメリットがないので、やめてしまった(協會で「これではちょっとねぇ・・・」と難癖を付けられたことも、大きな理由の一つ(笑))。モノについては、こちらをご參照のこと。應用すれば、バリトンホーン用なども出來る。
・ベッソンバリトンホーン用、新開發ウォーターポット!
試行錯誤約3時間! 實は、昨日作ったばかり(笑)。軟質塩ビのテューブをカットして、カッターで切込みを入れるだけ。あとは、中にティッシュを折畳んで入れる。これでもボタボタツバが落ちる場合は、テューブの兩サイドにコルク栓やゴム栓(東急ハンズの實驗用具賣り場などで扱ってゐる)でもすれば解決! 下の右側の畫像のやうに、ピストンの下にくびれのあるポッチが付いてゐる樂器であれば、ベッソンのバリトンホーンに限らず、どんな機種にも對應出來る! 完成品を見ると實に簡單ものなのだが、この形に完成するまでは、穴を開けてみたり、ほじくってみたりと試行錯誤で、結果3本くらゐを駄目にした(あ、そんな程度か(笑))。
ボトムキャップに上のようなポッチが付いてゐる機種にのみ對應
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カパッとはめるだけ。簡單!
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1. ちなみに「ポットちゃん」の命名は、「上々天気」の管理人だった、aurora さんによる。
2. もっと内径の大きい軟質塩ビのテューブがあれば、ヴァルヴケーシングの下部全體をガバッと覆ふやうなモノも出來ると思ふ。さうなれば、ヤマハのYEP−621Sにも取付けが可能となるだらう。
3. 軟質塩ビチューブによるウォーターポットの場合、ヴァルヴケーシングの振動がポットに吸収されてしまふ恐れがある。ワタシがヤマハの軟質塩ビ製のポットをB&Hに着けないのは、どうもこれが氣になったからである。無論、氣になる人には、このタイプは使へない。でも、上記のベッソンのバリトンの場合、まださういふことが氣になるやうになるまで吹込んでゐないので、あまり氣にしてゐない(笑)。どうしても氣になったら、眞鍮のパイプなどを使って、工作する他ないであらう。
無斷轉載ヲ禁ズ
Hidekazu Okayama